オープンマリッジとは、夫婦がお互いの合意のもと、他の異性との性的関係を認めながら結婚生活を送ることです。まさに「新しい夫婦の形」と言えるでしょう。1970年代のアメリカで提唱されて以降、少しずつではありますが、日本でも浸透しつつある考え方です。
とは言え、まだまだ認知度は低く、オープンマリッジをはじめたいけれど、どうしたらいいのか分からないという方も多いようです。
そこで今回は、オープンマリッジの特徴や注意点、出会い方についてご紹介します。オープンマリッジのパートナーを探している方は、ぜひ参考にしてください。
オープンマリッジとは?
オープンマリッジでは、従来の結婚観にとらわれず、夫婦がお互いに性的な独占欲をなくし、より自由な関係を築くことを目指します。
ここでは、オープンマリッジについて詳しく解説します。それぞれの特徴から生まれるメリットも一緒に確認しましょう。
1.夫婦の相互同意のもとに始める
オープンマリッジの特徴として、双方の夫婦が同意を基に始めることあります。
夫婦がお互いに気持ちや考えをオープンに共有することで、より深い信頼関係を築くことができます。隠し事をしないため、心理的な負担が少なく、穏やかな夫婦関係を築くことができるでしょう。
夫婦どちらか一方だけが我慢するのではなく、お互いが納得した上で関係を築けるのが、オープンマリッジの大きなメリットです。
2.性的な自由である
オープンマリッジでは、夫婦以外の異性との性的関係を認めます。従来の結婚観では満たされない性的欲求や、多様な性への興味にも対応できます。
長い結婚生活ではどうしても慣れが生じ、日常生活はもちろん、夜の営みもマンネリ化しやすいものです。夫婦間において性的な不満がある場合、オープンマリッジにより、夫婦関係が改善するケースは少なくありません。
3.強い信頼関係
オープンマリッジでは、夫婦がお互いを深く信頼し合い、正直なコミュニケーションが求められます。
強い信頼関係が築かれることで、夫婦はお互いに精神的な安定を得ることができます。トラブルが発生した場合でも、お互いを信頼し合っているため、スムーズに解決へと導くことができるでしょう。
オープンマリッジがきっかけとなり、幸福度が向上したというカップルは少なくありません。
4.多様な人間関係
配偶者以外の異性との関係も認めるオープンマリッジでは、「夫婦」という限られた関係性だけでなく、多様な人間関係を築くことができます。
結婚するとどうしても「夫婦」という枠にとらわれがちですが、様々な人と出会い、交流することで、人生経験が豊かになります。異なる価値観を持つ人との交流を通して、視野が広がり自己成長にもつながるでしょう。
また、外での経験がいい刺激となり、マンネリ化した日常に新鮮さが加わり、夫婦関係が活性化するなんてことも多いようです。
オープンマリッジができる相手と出会う方法4選
オープンマリッジのパートナー探しは、恋人や結婚相手を探す際とは異なるアプローチが必要です。近年のオープンマリッジの認知度の高まりに伴い、出会いの場も少しずつ増えています。
以下では、オープンマリッジのパートナーとの主な出会い方を4つご紹介します。
既婚者専用のマッチングサービス
オープンマリッジのパートナーを探すなら、既婚者専用のマッチングアプリがおすすめです。
今や理想のパートナーを探す際に、マッチングアプリを活用するのが当たり前の時代です。マッチングアプリの中には、既婚者のみが登録できる「既婚者専用のマッチングアプリ」も存在します。
既婚者専用マッチングアプリの特徴
- 身バレ防止機能が充実している
- Webアプリのため、ホーム画面に表示されない
- 目的が合致した相手に会いやすい
- 双方が理解の上行っているため、リスクを最小限に抑えることができる
既婚者専用のマッチングアプリでは、婚外恋愛やセカンドパートナーを探す人はもちろん、オープンマリッジのパートナーを探す人も数多く登録しています。
マッチングアプリでは、年齢や趣味、価値観など、様々な条件で絞り込むことができるため、効率的に理想のパートナーと出会うことが可能です。
本名や詳細な個人情報を隠して利用でき、匿名性が高いのも特徴です。
交流イベントへの参加
オープンマリッジの考えを世間に広めるために、セミナーや勉強会などの交流イベントが開催されています。
まだ開催回数やエリアは限られていますが、メディアにも取り上げられるなど、オープンマリッジに興味がある人々から関心が寄せられています。同じ価値観を持つ人々と、直接会って交流できる絶好の機会と言えるでしょう。
イベントの内容は、専門家やオープンマリッジを実践している方の講演、参加者同士の意見交換など様々です。
イベントの開催地は、都市部がほとんどですが、最近はオンライン開催も増えており、地方在住であっても参加しやすくなっています。参加費が必要なケースが多いため、事前に確認しましょう。
既婚者向けの合コン
オープンマリッジの出会いの場として、既婚者向けの合コンがあります。
既婚者向けの合コンでは、短時間で複数の異性と交流できるため、効率的にパートナーを探すことが可能です。既婚者という限定されたコミュニティの中で異性と出会えるため、共通の話題を見つけやすく、仲良くなりやすいのが特徴です。
とは言え、既婚者向けの合コンには、オープンマリッジだけでなく、婚外恋愛やセカンドパートナー、さらには遊び相手を探している人もいます。
同じ価値観を持つ相手との出会いは、1回の参加のみでは難しいとされます。
SNS
多くの人々が利用するSNSでは、オープンマリッジに関する情報や意見を収集するのはもちろん、簡単に交流することもできます。無料で利用できるプラットフォームが多く、気軽にはじめられるのもメリットです。
しかし、SNSでオープンマリッジのパートナーを探すのは、リスクがあり危険性が高いです。SNS上には、オープンマリッジのパートナーを探していると装ったサクラや業者、宗教の勧誘なども数多く存在します。見分けるのはとても難しく、詐欺にあってしまうケースは後を絶ちません。
また、Instagramなど一部のSNSでは、異性との出会いを目的とした利用が禁止されています。SNSでパートナーを探す際は、違反行為にあたらないか事前に利用規約を確認しましょう。
オープンマリッジを成功させるためのヒント
オープンマリッジは、夫婦間の信頼関係やコミュニケーション能力、そして心の準備が必要です。オープンマリッジを成功させるためには、慎重な計画と継続的な努力が欠かせません。
ここでは、オープンマリッジを成功させるためのヒントをお伝えします。
配偶者を最優先する
オープンマリッジにおいて、最も重要なのは夫婦間の信頼関係です。配偶者の意見や気持ちを尊重し、お互いを認め合うことが大切です。
オープンマリッジがスタートすると、つい気持ちがオープンマリッジのパートナーに向かいがちです。あくまでも、配偶者が最優先であることを忘れずに。
夫婦2人きりで過ごす時間を大切にし、常にオープンなコミュニケーションを心がけ、お互いの気持ちを共有し合いましょう。
ルール作りの重要性
ルール作りは、オープンマリッジを円滑に進める上で欠かせない要素です。
オープンマリッジの関係に「決まり」はありません。それぞれの夫婦が許容できる範囲がどこまでなのかにより、ルールは決まります。キスやハグ、肉体関係などどこまで許容するのか、連絡頻度や行動範囲など、具体的なルールを事前に決めておくことが大切です。
ルールは、お互いが納得できるものでなければなりません。お互いが納得できるまで、時間をかけて話し合いましょう。また、オープンマリッジをスタートさせてからも、状況に合わせて柔軟に修正していくことも必要です。
安全面への配慮
肉体関係を許容する場合は、安全面への配慮も欠かせません。定期的に性病検査を受けるなど、お互いの健康を守れるよう心がけましょう。
また、妊娠を望まない場合は、必ず避妊具を使用してください。
焦らずゆっくり進む
オープンマリッジは、一朝一夕に築けるものではありません。焦らず、ゆっくりと関係を築いていきましょう。
特に、オープンマリッジのことを配偶者に提案する際は、慎重に行うことが大切です。
配偶者の性格や価値観をしっかり理解したうえで、対話を重ね、少しずつ理解を深めていくことをおすすめします。
また、オープンマリッジのパートナーとの関係においても、焦りは禁物です。関係を急いでもいいことはありません。お互いをよく知るためにも時間をかけて、良好な関係を育みましょう。
オープンマリッジは、常に変化し続けていく関係です。変化を楽しむくらいの心の余裕を持つことが、オープンマリッジを成功させるコツです。
オープンマリッジを始める上で知っておくべき注意点
オープンマリッジは、夫婦関係において新たな可能性を示唆する一方で、多くの注意点も伴います。オープンマリッジをはじめるなら、メリットだけでなく、デメリットも理解しておきましょう。
ここでは、オープンマリッジを始める上での注意点ついて一緒に確認しましょう。
周囲の理解度の低さ
オープンマリッジは、まだ社会的に広く受け入れられているとは言えません。周囲から誤解や批判を受ける可能性があります。
たとえ、夫婦がお互いに納得していたとしても、家族や親族、友人に理解されず、関係性に亀裂が入ることも考えられます。どんなに親しい間柄であっても、今まで通りの関係性でいることは難しいかもしれません。
オープンマリッジの考え方に理解を示してくれる人は、多くはないということを認識しておきましょう。
周囲にオープンマリッジについて伝える際は、慎重に言葉を選び、相手の反応を見ながら進めることが大切です。
感情のコントロールが難しい
オープンマリッジの考えを理解し納得していたとしても、感情のコントロールが難しくなるときもあります。配偶者が他のパートナーと関係を持つことに対して、嫉妬心が芽生えることもあるかもしれません。
自分の感情をコントロールするのは、想像以上に難しいものです。嫉妬心を上手にコントロールできなければ、夫婦関係に亀裂が生じる可能性があります。
嫉妬心が芽生えたときは、自分自身と向き合い、嫉妬心の原因を探ってみましょう。配偶者を愛しているからこそ、嫉妬心は芽生えるものです。決して、自分や配偶者を責めてはいけません。気持ちが落ち着いたら、配偶者に正直に気持ちを伝え、話し合うのも1つの方法です。
社会的な影響
先述の通り、オープンマリッジの関係は、世間一般的には認められないケースがほとんどです。親戚や職場、地域のコミュニティなどにオープンマリッジであることが知られることで、仕事や社会的地位に影響が出る可能性があります。
公の場では、できる限り匿名性を保ち、プライバシーを守るよう心がけましょう。オープンマリッジに関する法律や契約について、ある程度法的な知識を身につけておくことも重要です。
万が一、トラブルが発生した場合に備えて、事前に弁護士などに相談しておくことも有効です。
子どもへの影響
オープンマリッジをはじめる際、子どもがいる場合は、特に慎重に行動する必要があります。たとえ、子どもには直接伝えていなくても、いずれ耳に入ることもあるでしょう。
子どもの心は繊細です。オープンマリッジという両親の複雑な関係に戸惑い、心に大きな負担を感じてしまうかもしれません。両親がオープンマリッジであることが周囲に知られることで、子どもがいじめの対象になるおそれもあります。
子どもの年齢や理解度に合わせて、オープンマリッジについて説明することが大切です。子どもの心のケアが必要な場合は、児童心理士などの専門家に相談するのも1つの方法です。
まとめ
オープンマリッジは、夫婦関係の新しい可能性を広げる一方で、多くの課題も抱えています。オープンマリッジを成功させるためには、お互いを尊重し、信頼関係を築きながら、慎重に進めていくことが大切です。
オープンマリッジのメリットとデメリットを理解したうえで、パートナーを探すなら、既婚者専用のマッチングアプリがおすすめです。既婚者専用マッチングアプリは、匿名性が高く、真剣な出会いを求める既婚者が数多く登録しています。理想のパートナー探しに、ぜひお役立てください!